■ルロット(屋台)/レストラン 
「ルロット」は、タヒチ名物の屋台レストラン。トラックを改造して屋台にしたもので、荷台に調理場、外側にカウンターが取付けられている。
夕暮れとともに、クレープ・ワッフル・中華・ピザ・ステーキとさまざまな店が軒を連ねる。
(ルロット=旅芸人が住居にする幌馬車をさしたフランス語。そこから転じてキャンピング・カーを意味する。)
パペーテの郊外でもあちこちに見受けられるルロットだが、観光客が行きやすく メジャーなのは、波止場(観光案内所横の広場)に集まるルロット(数は20台ほど)。
酒類が禁止なので、ちょっと一杯というわけにはいかないが、その分酔っ払いもいないので安心。気になる衛生面も問題はない。また、すぐそばには清潔な公衆トイレもある。

物価の高いタヒチでは、食事にかかる費用も馬鹿にならない。安くて量も多い屋台レストランは、地元の人に人気。
目力のある「MICHOU」のおじさんにひかれるように、初日は中華に決定。(ここは、なんと日本語メニューがあった。通常、フランス語・英語メニュー。)
屋台の外、大きな中華鍋一つで、手際よく次々と調理する姿に感心。
中華では、「チャオメン(中華風あんかけ焼きそば)」が定番メニュー。持参の大きなボールに、山盛りのチャオメンをテイクアウトするロコもいた。
一皿がこんなに多いとは思いもよらず、4品頼んだことをちょっと後悔。残りはテイクアウトに。
庶民的な雰囲気の「ルロット」が気に入った私たちは、滞在中2晩ここで夕食を取った。
今度は、初日から気になっていたピザ。屋台といっても、目の前で生地をのばして、窯で焼く本格派。焼き立てのおいしいピザが食べられる。
この日は、帰りにクレープをテイクアウト。アツアツは食べられなかったものの、ホテルのベランダで夜空を見上げながら頂いた。 庶民の味「ルロット」はおすすめ!

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豪華客船も停泊するタヒチのパペーテ港で、神奈川県立三浦水産高校の実習船「湘南丸」を発見!
実習とはいえ、高校生でありながらタヒチに来られるなんて・・・羨ましい限り。滞在中、「ルロット」で食事したり、ショッピングを楽しむ生徒たちの姿を見かけた。

RESTAURANT-BAR du MESEE GAUGUIN  PK50 Papeari
ゴーギャン博物館から1kmのところにある「ミュゼ・ゴーギャン」は、水上レストラン。島内一周のドライブの途中(ゴーギャン博物館の後)ランチで立ち寄った。
タヒチ料理(タロイモ、バナナ、魚などをつかったもの)を中心としたバフェがあるので、お腹一杯食べたい人にはいい。中でもパスタが絶品で、何度もお替わりした。パンはやはりフランスパン。ジュースはパイナップル!

■ Tiare  (Tahiti Beachcomber Inter-continental Resort)

タヒチ最後の日は日曜日(ほとんどのお店がお休み)ということで、一日中のんびりホテルで過ごし、夕食は 滞在中一度も利用しなかったホテル内のレストラン「ティアレ」で頂いた。
レストランは、プールに面したオープンテラス。昼間なら、モーレア島を望むことができる。
曜日によって、ポリネシアンショーが催される。物価の高いタヒチでは、バフェ&ショーがセットされたものの方がお得感がある。(写真は単品でのオーダー)
水曜日・・・バーベキューナイト/金曜日・・・シーフードナイト/土曜日・・・バウンテンナイト
海外で多い「禁煙」に慣れているものには、テーブルで喫煙している光景に驚かされるだろう。タヒチは喫煙者には過ごしやすい所と言えるかもしれない。

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【ヴァヒネ・タネ】 タヒチ語で ヴァヒネ=女性、タネ=男性

滞在中、タヒチの街でゲイの姿を多く見かけた。ホテルのレストランなどでイキイキと働く姿だったり、(一見)女性2人のカップルで子供連れだったりと、形はさまざま。
そんな時、ガイドブックで興味深い記事を見つけた。
「タヒチのゲイは、伝統にのっとった文化のひとつである」というもの。だから欧米のように社会風潮の中で問題視されることはないのだそう。そう言えば、出会った人たちは、楽園を求めて住み着いた外国人ではなく、タヒチアンであった。

〜数世紀にわたってポリネシアに広く浸透している習慣で、タヒチ語で「ヴァヒネ・タネ」と呼ばれている。どの村でも、一部の少年が、自らの選択や親の意志によって女性として育てられていた。約170年前には、女王ポマレ4世が 家族の世話係としてヴァヒネ・タネを置いていたという。彼らは「レレ」と呼ばれ、女装をして生活。その社会的地位は高く、重んじられていたということ。〜

タヒチで会ったヴァヒネ・タネは、周囲を明るくする魅力的なパワーを持っていて、人当たりもよく、気配り上手であった。古代から世話係として働いていたのも納得である。
そして何より、社会に自然に溶け込んでいたのが印象的だった。最初、これはタヒチという土地柄(南の島特有の)であると思っていた。滞在中、観光客である私たちを優しく受け入れてくれたポリネシアの人たちは、今私たちが住む社会のように、ギスギスしたものではなかったから。タヒチには、全てを大らかに受け入れてくれる空気が流れていた。

古代からの伝統にしろ土地柄にしろ、いろいろな人たちが その存在を認め合い生きていける社会であるべきだとつくづく思う。マイアミをはじめ、ここタヒチでも、それをますます強く感じた。海外で学ぶことは、本当に多い。

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